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施工例

お寺の屋根からの雨水で白御影石バーナー仕上げ床に茶色いシミが

お寺の銅板屋根からの雨水で白御影石バーナー仕上げに茶色いシミが

あるお寺の本堂の屋根が銅板を葺いているのですが、雨水がそのまま床の白御影石バーナー仕上げに落ちる部分があるようで、雨とともに銅も含んだ雨水が石の目地をつたっていき目地周辺から茶色いシミが出ています。

施工範囲の全面を、サビ抜き剤で表面洗浄後、シミ抜き剤で1日間湿布してかなり目立たないくらいまでに仕上げることが出来ました。

1.幸福 施工前.JPG


「お寺の床石が茶色く変色しちゃっているがどうにかシミを抜けないかね」

懇意にしている石屋様からの問い合わせで、半年前に本堂を建立して敷石に白い御影石のバーナー仕上げを貼ったのですが、最近、その石に茶色いシミが出始めて目立ってきているので何とかならないかという依頼が入りました。

銅板の屋根で白御影石の場合、結構このような症状が出ることがあります。

神田明神.jpg
<これは都内のある神社の参門の床石です。やはり銅板が使われています>

おそらく、雨水が酸性質になっているので、銅が少しづつ溶けだして、白御影石の床石に落ちて、石材やセメントの成分が何か反応を起こして茶シミになっているのかと思われます。


テスト施工でシミが抜けるのを確認して本施工へ


依頼を受けて取り急ぎ、そのお寺に行ってみて、テスト施工をしてみました。
まず、初めに、石用のサビ抜き剤で試してみます。洗剤を塗布してしばらく塗布してみると、表層が薄くなってくるのでやはりサビと判明しました。

しかし、ある程度いくと、茶ジミが抜けなくなってくるので、次にシミ抜き剤を塗布して更に茶シミを抜いていきます。
テスト施工では、かなり茶シミが抜けたので本施工の日程を決めることになりました。


そして、本施工は、「お彼岸前までにはなんとか完了してほしい」ということでしたので、施工当日は秋雨前線の中雨で、お彼岸まで日が無いので雨天での決行となりました。

テスト通りにまず、ザビ抜き剤を塗布して表面洗浄を行います。表面洗浄は、多少の雨天であってもすすぎ時には水を使うので問題はないのですが、次の湿布時には出来るだけ石が乾いていることが大切なので、雨が小降りになるのを待ってから、すぐにバキュームで雨水を吸い取ってシミ抜き剤を塗布して、180cm幅のポリビニールで湿布しました。

この日は、この状態のまま翌日まで湿布します。


翌日、湿布を剥がして最後の手直しを

そして、翌日、まず湿布を剥がしてから、表面洗浄を行います。
かなり石のシミも抜けているのですが、元々の濃い茶シミの部分が点々と残っているので、そこへは再度シミ抜き剤の濃度を濃くしてからシミ抜きを行います。

最終的に仕上がりは、とても目立たないくらいまで持ってくることが出来まして、住職様にも石屋さんにもとても喜んでいただけてホットしました。

7.光福全体洗浄後、完了.JPG
<茶シミは抜けました。 裏面から出ている濡れジミは残ります>


ただ、今後も屋根からの雨水は白御影石バーナー仕上げには落ちるので、しばらくすると再発する可能性が高いと思われます。

対策として、浸透性の吸収防止剤の塗布という話もありましたが、石自体の吸水率が落ちても、その上に、銅の混じった雨水が蓄積されてくるので、茶ジミは減っても銅から出る緑青のような緑色のシミは石の上に出てくると思います。

よって定期的な洗浄とシミ抜きは繰り返し必要かと思います。
お寺の屋根からの雨水で白御影石バーナー仕上げ床に茶色いシミが
1.銅板屋根からの雨水による茶シミの発生

1.銅板屋根からの雨水による茶シミの発生

お寺の屋根からの雨水で白御影石バーナー仕上げ床に茶色いシミが
2.サビ抜き剤塗布して表面洗浄

2.サビ抜き剤塗布して表面洗浄

お寺の屋根からの雨水で白御影石バーナー仕上げ床に茶色いシミが
3.シミ抜き剤の湿布

3.シミ抜き剤の湿布

お寺の屋根からの雨水で白御影石バーナー仕上げ床に茶色いシミが
4.シミ抜き完了後

4.シミ抜き完了後

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