施工例
石貼施工前に浸透性コートを
製品塗布の大切さ
こちらの写真はある現場での石の濡れ色模様が出ている例です。
街中を見回してみると、ビルのエントランスなどではよく見かける光景です。
10年以上前の建物では、石に浸透性の吸水防止剤を塗布するということ、ほとんど提案されていなかったせいか、写真のような濡れジミが出ている現場を多く見かけます。
濡れ色シミの原因は、石の裏のセメント成分を含んだアルカリ水
石貼後に雨水等が石裏に回ると、石裏のセメント成分が溶けだしてアルカリ水を含んだ水分が石表面い吸いあがって濡れ色模様を作ることが多いです。
特に吸水率の高い石種を使うとこのような症状を表すことが多いです。
普通に洗っただけでは取れない汚れになっています。
(酸性の洗剤を塗布すると泡が出て反応する→多少セメントの灰汁(あく)も発生しているようです)
さすがに、これだけ濡れ模様が出ると景観的にみっともないので
濡れ色シミを防ぐために石貼前の浸透性の吸収防止剤を塗布することをお勧めしています。
石を貼る前に、現場や、石屋さんの工場等で浸透性の吸収防止剤を塗布する作業のことをさしています。
(石屋さん呼ばれて製品塗布指導を兼ねて塗布作業をしてきました。)
透明なコートを塗布することは簡単だけど、管理が大切
ここでの注意点は、
1.石を良く乾燥させること。
(プロパンバーナーで石の乾燥を早める)
2.塗布料はたっぷりを心掛ける事(1?に対して約100ccが目安)たっぷり例
3.たっぷり塗布して5から10分後にウエス等でよく拭き上げる事
4.その他、雨天時には塗布しないこと。
5.炎天下で石が熱くなっている時にも塗布しないこと(ムラになる事があります)
これらのことを良く守って石目の中にしっかりと浸透層を作ると、石から発生する濡れジミや、エフロの発生はかなり防げるかと思います。
コート自体は、無色透明。 塗る側のしっかりした管理が大切
石の産出される中国でも石屋さんお工場が多くて、製品塗布を行っているようですが、管理体制が良くない場合が多いことや塗布する人が毎回違ったりして、日本で石貼後にムラになって仕上がったり、浸透層がしっかりと出ていなかったりすることが多いので、必ず中心になる人を決めて行わないと引渡後に手直しが出る羽目になるので、ご注意下さいね。
とにかく施工の管理が一番の肝です。